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スチレンボードの種類と特徴 ■スチレンボードの主な種類や仕様

スチレンボードは、大きく3つのタイプに分けられます。それぞれの特徴は以下のとおりです。

●素板タイプ
素板は、加工されていないポリスチレン(スチロール)そのものを指します。
加工が施されていないため、切断や打ち抜きがしやすく、塩ビや合成紙を使用した糊付きメディアを貼る際にも便利です。
さらに、模型の材料や反射板として活用されることもあります。
なお、メーカーによって発泡の度合いが異なるため、硬さに違いが出る点には注意が必要です。

●紙貼りタイプ
紙貼りは、素板の両面に紙が貼られているタイプで、素板よりもやや強度が高いのが特徴です。
素板と同様に糊付きの合成紙や光沢紙を貼り付けることで、POPなどに活用されることが多くあります。
紙の種類によっては、直接ペンやマーカーで書き込めるものもあり、用途に応じた選択が可能です。
さらに、防炎加工が施された「防炎シール付き」のスチレンボードを扱っているメーカーもあります。

●のり付きタイプ
のり付きタイプには、片面粘着と両面粘着の2種類があります。
あらかじめ粘着加工が施されているため、接着剤の使用による汚れを防げるのがメリットです。
POPや看板を手作りする際には、こののり付きタイプが便利です。

■スチレンボードサイズ比較

スチレンボードはさまざまなサイズが用意されており、用途に応じて最適な大きさに調整できます。

定番のA判・B判規格に加えて、「サブロク板」と呼ばれる3×6板や、L判規格などもあります。
A判・B判のサイズ感については、以下の画像を参考にしてください。

■スチレンボードの厚みについて

スチレンボードの厚みは、一般的に3mm・5mm・7mmが多く使用されています。
これらは店頭POPや等身大パネルなどに適しています。

加えて、1mmや2mmの薄いタイプは、細かな作業が必要な工作や模型作りに向いており、
厚みがあるものは、切り文字や立体文字の製作に活用されます。

薄いスチレンボードはカッターでの加工がしやすく、DIYに適しています。
一方、厚みが増すと耐久性が向上し、商業用途に向いていますが、切断時に断面が荒くなりやすいため注意が必要です。

■模型作りに

模型作りにもスチレンボードはよく利用されます。模型にはさまざまな種類がありますが、特に建築模型での使用が一般的です。

加工が必要なことが多いため、1mmや2mmの薄いスチレンボードが適しています。
模型作りには、「薄手で、素板または紙貼りタイプ」のスチレンボードがおすすめです。

■反りについて

スチレンボードは軽量で低コスト、さらに加工しやすいという多くのメリットがあります。
しかし、その一方で「反り」の問題がある点には注意が必要です。

スチレンボードの反りとは、使用しているうちに形が変わってしまう現象のことです。
これは、空気中の湿気や糊に含まれる水分を吸収したり、逆に乾燥したりすることでスチレンボードが伸縮し、形が変わってしまうためです。

このように外的要因の影響を受けやすいため、スチレンボードは屋内での使用に向いています。
また、いったん反りが発生すると元に戻らないため、短期間の使用を前提にするのが無難です。

反りの対策としては、表と裏の両面に同じ量の紙を貼る方法が簡単で効果的です。
これにより、バランスが取れて反りにくくなります。
さらに、合成紙や耐水紙を使用すると、紙よりも温度変化の影響を受けにくく、より効果的な反り防止が期待できます。